季刊[はちのへ中心蔵ウェル]

YOKOGAO拝見! [ well vol.86]

MAMA'S KITCHEN ママズキッチン

「若い頃、喫茶店の厨房で働いていた時期があり、その頃が一番楽しくて。いつか自分の店が持てたらと思っていました」と話すのは、会社定年を機に、家庭料理とお酒が楽しめる居酒屋「ママズキッチン」を八戸市六日町にオープン、念願の夢を叶えた小田純子さん。

「実現できたのはなんといっても息子たちのおかげです。定年後の人生を考えていた時、やるなら早い方がいいと背中を押してくれました。長男は店舗内装も手掛けてくれ、今は店長として支えてくれていますし、三男も常に惜しみない協力とアドバイスをしてくれます」。

そんな息子さんたちの強力なバックアップのもとスタートした「ママズキッチン」。料理は鶏の甘辛煮や自家製ダレの生姜焼など、店名通り母の手づくり家庭料理が中心。実は全て小田さんがかつて子供たちに食べさせてきたレシピなんだそう。最近は息子さんたちのアドバイスを受けてパスタやステーキなど若い方向けのメニューも続々考案中とのこと。

「この年になって好きな仕事ができて、お客様から〝おいしい〟のお言葉をいただけて毎日やりがいを感じます。一度の人生、挑戦してよかった」。

お一人様でも大人数でもくつろげる「ママズキッチン」。セカンドライフを謳歌する小田さんが真心こめて作る料理、ぜひ味わってみてはいかがですか?


割烹 金剛

「老舗割烹の料理長という大役を担うことになり、まさに身の引き締まる思いです。気持ちを新たに、さらに精進していきたい」。

そう話すのは、今年2月「割烹金剛」料理長に就任した東山幸生さん。岩手県種市町出身。18歳より京都の料理店にて修行を積み、八戸に帰省後金剛グループに入社。以降、「丹念」「きんき」といったグループ店の料理長を歴任しながら腕を磨いてきた東山料理長。入社19年目にして、さらなる挑戦に挑みます。

「これまで築き上げてきた伝統の味を引き継ぎながらも、今まで培ってきた自分なりの新しい感覚を取り入れ、時代に合った料理づくりに取り組んでいきたい」と意気込みを話す東山料理長。さらに来年、創業90周年という大事な節目を迎える割烹金剛。料理はもちろん、新たな時代の割烹の姿も模索していきたいと話します。「今までの割烹料理店イコール敷居が高いというイメージを払拭して、これからは若いお客様にも気負わずに楽しんでいただきたいと思っています。そのためにも今後はランチにも力を入れていくつもりですので、ご期待ください」。

美しく繊細な盛り付け、趣向を凝らしたサプライズ感溢れる料理の数々で楽しませてくれる東山料理長。今後はどんなおもてなしで迎えてくれるのか、さらに進化しつづける割烹金剛に乞う、ご期待です。