季刊[はちのへ中心蔵ウェル]

オトナのたしなみ塾「第12回 挨拶時の立ち居振る舞い」

平成31年己亥、平成もあと2ヶ月余りとなりました。昭和64年1月7日、平成元年1月8日。その当時は東京で働いておりましたので、皇居に伺い記帳したことを覚えています。皆様にとって、どのような平成の思い出がありますか?

さて、物事の節目には何かと挨拶が必要になります。例えば引越しのご挨拶、転勤のご挨拶、歓迎会、送別会などなど。主役になったり、幹事になったり様々な立場を経験しますね。特に、壇上で挨拶をする立場になりますと、その立ち居振る舞いは注目の的となります。挨拶の内容ばかり考えて緊張しているかもしれませんが、実は見ている方々は、ご紹介され壇上に上がりお辞儀するまでの行動を見入っているものです。こういう時ほど普段の姿が出てしまいます。そこで、今回は人前に立つ時の好感の持てるポイントをお伝え致します。

立ち方

  1. まず、かかとを付けます。よく脚を開いて話している方を見かけますが、感謝や御礼のお話をする際は、脚を閉じる方が丁寧です。
  2. ジャケットのボタンを閉める。
  3. 両手はお腹のあたりで手を合わせる。

お辞儀

お辞儀には、同時礼と分離礼の二種類あります。同時礼は、言葉と挨拶を一緒にする日常にしている動作です。
分離礼は、言葉を話してからお辞儀をすることです。先言後礼とも言います。人前で挨拶をする時は、この分離礼がより丁寧です。

分離礼の一例

  1. 感謝の言葉を述べる
    「ありがとうございました」
  2. 言い終わるタイミングでお辞儀をする。
    角度は45 度以上が丁寧。
  3. 身体を曲げたら、必ず一呼吸静止する。
  4. それから、曲げたときより気持ちゆっくりと身体を起こす。感謝の余韻を残すような気持ちで。そのことを“残心”と言います。

以上のお辞儀を分かりやすくカウントすると

より丁寧さを表したいときは、静止の時間を少し長くし、相手より遅く頭を上げるとよいでしょう。聞いてくださる皆様より早く頭を上げないことがコツになります。決して、ぴょこんと頭を下げ、お辞儀と挨拶をしたつもりにならないように十分に気をつけてくださいね。

NGポイント あるある

  • ジャケットのボタンを閉めない。
  • 手を後ろに組む。
  • お辞儀の時に、髪の毛をかきあげる。
  • マイクをカラオケを歌うような持ち方をする

いかがでしょうか? ちょっとしたことですが、主賓、幹事、出席者の気遣いで心温まるスピーチタイムになると思います。

最後に服装ですが、主賓、幹事などは参加者よりくだけ過ぎないよう注意してください。少し改まった服装の方が安心です。特に女性は、ブラウスにカーディガンという服装は、フェミニンで素敵なのですが、やはりこういう場合はジャケット又はワンピースがよいでしょう。TPO( 時・場所・場合) に合わせて服装も考えてくださいね。
今回もお読みくださりありがとうございました。2019 年もどうぞよろしくお願い致します。